米国経済はよみがえるか
1989年1月20日、この時期にしては寒気が緩んだ日でした。
ワシントンの連邦議事堂前で共和党のブッシュ新大統領の就任式が行われ、正午の「職務遂行と憲法擁護の宣誓」をもって第41代大統領が誕生しました。
10万人の観衆・・・
そしてテレビを見つめる全世界に向かってブッシュ大統領は「こころやさしい国、思いやりのある世界を創るという米国の崇高な目的」を説きました。
共産圏の自由化の波、レーガン政権が軌道を敷いた米ソ軍縮など
「新しい風が生まれ・・・
朽ちた老木から枯葉が散るごとく古い観念も吹き払われた」
・・・と語りかけました。
しかし、内政については
「連邦財政を均衡させ、米国の団結を明確にしなければならない。事態は困難かもしれない」
・・・と苦渋に満ちた言葉が続きます。
麻薬、ホームレス(家のない人)、荒廃した教育など米国社会が抱える重荷はもちろん、国家財政、国際競争力回復にも取り組まなければならない門出でした。
88年11月まで約1年にわたる大統領選挙戦は、レーガン前共和党政権の「負の遺産」である財政・貿易の「双子の赤字」をどう解消していくかが争点でした。